生命保険に入ると税金が下がる？生命保険料控除を解説！

生命保険に入ると税金が下がる？生命保険料控除を解説！

生命保険に加入した時期や商品によって控除される金額が変わってきます。生命保険料控除の種類と実際にどれくらいの税金が下がるのかを解説していきます！

生命保険料控除の種類

生命保険料控除の種類は３種類です。加入している保険によって控除の種類が違います。

①一般生命保険料控除

生存または死亡に起因して支払う保険金・その他給付金に係る保険料などが対象です。具体的な保険商品は以下の通りです。

②個人年金保険料控除

個人年金保険料税制適格特約を付加した個人年金保険に係る保険料などが対象です。税制適格特約のついてないものもあるので確認しましょう！

③介護医療保険料控除

入院通院などにともなう給付部分に係る保険料などが対象です。具体的な商品は以下の通りです。

生命保険料控除の新制度と旧制度

２０１２年から生命保険料控除が改正されました。そのため、２０１２年１月１日以降の契約は新制度の適用。２０１１年１２月３１日までの契約は旧制度の適用になります。介護医療保険料控除ができたのは新制度になってからです。所得控除の上限の違いは以下の通りです。

	新制度の 所得控除	旧制度の 所得控除
一般生命保険料控除	所得税４万円 住民税２.８万円	所得税５万円 住民税３.５万円
個人年金保険料控除	所得税４万円 住民税２.８万円	所得税５万円 住民税３.５万円
介護医療保険料控除	所得税４万円 住民税２.８万円	なし

所得税の控除は新制度で最大１２万円、旧制度で最大１０万円になります。

生命保険料控除によって下がる税金額

新制度の場合

所得税と住民税によって控除額の計算が変わります。まずは所得税の控除額の計算です。

年間保険料	控除の金額
２万円以下	保険料全額
２万円超４万円以下	保険料×1/2＋1万円
4万円超8万円以下	保険料×1/4＋2万円
８万円超	一律４万円

新制度で生命保険料控除の満額の１２万円の控除を受けようと思うと、『一般保険料控除』『個人年金控除』『介護医療保険料控除』のそれぞれで８万円を超える保険に加入する必要があります。

年間保険料	控除の金額
1万2千円以下	保険料全額
1万2千円超3万2千円以下	保険料×1/2＋6,000円
3万2千円超5万6千円以下	保険料×1/4＋1万4,000円
5万6千円超	一律2万8,000円

住民税は３つの控除額上限の８万４千円の控除を受けるにはそれぞれ５万６千円を超える保険に加入する必要があります。

所得金額から生命保険料控除を含めた全ての控除を引いた金額に税率が掛けられます。ですので、控除額が丸々減税になるのではなく『控除額×税率（住民税率）』が減税になります。

旧制度の場合

２０１１年１２月３１日までの契約は以下の控除額になります。

年間保険料	控除の金額
2万5,000円以下	保険料全額
2万5,000円超5万円以下	保険料×1/2＋1万2,500円
5万円超10万円以下	保険料×1/4＋2万5,000円
10万円超	一律５万円

年間保険料	控除の金額
1万5,000円以下	保険料全額
1万5,000円超5万円以下	保険料×1/2＋7,500円
5万円超10万円以下	保険料×1/4＋1万7,500万円
10万円超	一律3万5,000円

控除のために保険に加入するのは？

「控除で税金が安くなるなら保険にたくさん入っておこう」という考えはやめましょう。税率にもよりますが、減税額はせいぜい年間数千円〜２、３万円です。そのために無駄な保険に入る必要はありません。

また、保険の営業マンは「控除もあるから実質の利回りは高くなります！」と個人年金保険の提案をしてくることも多いです。しかし、貯蓄型の保険はデメリットも多いので慎重に考えましょう。

貯蓄型保険のメリットデメリットについては「保険で貯蓄はダメ！貯蓄型保険のメリット・デメリットを徹底解説！」で解説しています。

生命保険に入ると税金が下がる？生命保険料控除を解説！まとめ

生命保険に加入していると毎年保険会社から生命保険料控除の書類が郵送されます。年末調整や確定申告で必ず提出しましょう！

また、控除のために保険に入るのはやめておきましょう。無駄な保険に入るとその保険料の方が大きくなってしまいます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました！